潜水士が遭遇しやすい事故とは? 海難事故以外にもこんな事故が!

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潜水士とは、水中で土木工事やサルベージ作業・地質調査・人命救助などを行うことのできる資格です。潜水士が主人公の映画もあり、ダイビングの経験がある方ならば資格を取得したいと考えている方もいることでしょう。潜水士の仕事は専門性が高い分、資格を取得すれば就職などに有利です。その反面、海難事故をはじめとする労働災害が起こりやすく、潜水士の資格を活用して働く場合はその点を考慮に入れる必要があるでしょう。

今回は、潜水士が遭遇した事故の実例をご紹介するとともに、資格取得の方法を解説します。

  1. 潜水士の基礎知識
  2. 潜水士の事故について
  3. 潜水士の資格を取得する方法
  4. 潜水士に関するよくある質問

この記事を読めば、潜水士の試験対策もよく分かることでしょう。潜水士の資格を取得したいと考えている方は、ぜひ読んでみてくださいね。


1.潜水士の基礎知識

はじめに、潜水士の仕事内容や必要とされている職場などを解説します。どのような仕事を行うことができるのでしょうか?

1-1.潜水士の職務

前述のとおり、潜水士は水中での土木作業やサルベージ作業・水中の調査・人命救助などを行うことのできる資格です。ダイビングライセンス(Cカード)では、今ご紹介したような仕事を行うことはできません。レジャー目的のダイビングもインストラクターを行うならば、潜水士の資格が必要です。

1-2.潜水士を必要としている職場

潜水士は、水中で作業ができる技術の持ち主なので建設業界をはじめ、いろいろな場所に需要があります。また、ダイビングスクールのインストラクターにもなることができるでしょう。ただし、人命救助の仕事がしたい場合は警察や消防・海上保安庁に入り、独自の訓練を積むことが必要です。警察や消防の学校に入ってから、潜水士の資格を目指す方もいます。

1-3.潜水士の魅力

潜水士を目指す方は、ほとんどがダイビングが好きだと思います。また、泳ぎが得意という方も多いことでしょう。趣味や特技をいかして仕事ができれば、それに越したことはありません。また、海難救助や環境保護の仕事はやりがいも感じられることでしょう。さらに、高い技術を持った潜水士はいろいろな職場で引っ張りだこになることもあります。

2.潜水士の事故について

この項では、実際に起こった潜水士の事故や安全対策について解説します。どのような事故が起こるのでしょうか?

2-1.潜水作業中に起こりやすい事故とは?

潜水士は、潜水用具をつけて水中にもぐります。潜水士の仕事は必ず酸素ボンベなどの道具をつけて行い、素潜りで作業をすることはありません。そのため、道具の不備や整備不良で作業中にトラブルが発生し、事故につながることもあります。また、水中での作業は地上で同じ作業を行うより、危険が伴うものです。たとえば、地上で道に迷ってもすぐに命の危険が伴うことはありません。しかし、水中で自分の位置が分からなくなるとそのまま命を失うこともあります。実際、潜水士が水中の作業中に自分の位置を見失ってしまい、死亡した事故もありました。

さらに、人命救助の作業も危険が伴います。潜水士の仕事は他の仕事よりも労働災害が発生する可能性が高いといってよいでしょう。

2-2.潜水作業中に事故が起こる原因

潜水作業中に起こる事故の原因は

  • 器具の整備・点検不良
  • 潜水作業場所の下見不足
  • 潜水士の体調不良
  • 天候

など、さまざまです。中には、これらが複合的な原因となって事故が起こることもあるでしょう。潜水作業中に発生する事故の中には、どうしても防ぎきれないものもあります。しかし、潜水器具の点検や整備、潜水作業現場の下見などを十分に行っていれば、防げる事故も多いのです。そのため、安全対策として潜水作業前に入念に器具の整備点検を行い、潜水士も体調を整えて作業にのぞむことが推奨されています。

2-3.潜水士に向いている人とは?

前述したとおり、潜水士は常に危険と隣り合わせで作業を行っています。ダイビング技術もさることながら、とっさの時に的確な判断ができる方が向いているでしょう。単にダイビングが好きだから、というだけでは務まる仕事ではありません。その反面、やりがいのある仕事ができることも多いでしょう。ダイビングのインストラクターなどは、海の怖さも楽しさも教えられるすばらしい仕事です。

3.潜水士の資格を取得する方法

この項では、潜水士の資格を取得する方法や受験勉強のコツを解説します。ぜひ、参考にしてください。

3-1.潜水士の資格を取得するには?

潜水士の資格を取得するには、安全衛生技術試験協会が主催する試験を受けて合格する必要があります。受験資格は定められていません。性別・年齢・学歴など関係なく受験可能です。学生でも受験ができますが、18歳未満には原則として免許が交付されないので、17歳で免許を取った場合は18歳になるのを待たなければなりません。

3-2.潜水士の試験内容

潜水士の試験は、

  1. 潜水業務
  2. 送気、潜降及び浮上
  3. 高気圧障害
  4. 関係法令

以上の科目の学科試験です。実技試験はありません。潜水士の試験は、「潜水作業中の危険や、安全対策を熟知しているか」を確かめることを目的としており、潜水技術を証明するためにはダイビングライセンスなど、民間資格を取得する必要があります。

なお、学科試験は4科目の合計が6割以上の得点で合格です。ただし、1科目でも得点が4割以下ですとその時点で不合格になるので注意しましょう。

3-3.試験の申し込み方法など

潜水士の試験は、1月・4月・7月・10月に各地の安全衛生技術試験センターで行われます。1年に何回も受験可能です。センターの詳しい所在地は、は安全衛生技術試験協会のホームページに記載されているので確認しましょう。全国にあるわけではないので、遠方の方は宿泊準備をして試験にのぞむ必要があります。
潜水士の試験を受けるには、安全衛生技術試験センターや協会が配布している願書を入手し、必要事項を記入して簡易書留で試験を受けたい場所にあるセンターあてに送付してください。電子申請は行っていません。受験料は6,800円です。

3-4.試験の難易度や勉強のコツ

潜水士試験の合格率は70~80%です。書店で販売されている過去問題集を購入し、何回か解いて試験にのぞめば確実に合格できるでしょう。ただし、一夜漬けや全く勉強をしないで試験にチャレンジしても合格は難しいと思います。最低でも1か月前から試験勉強を始めましょう。仕事と勉強を両立したい方は、通勤時間などを利用して勉強することがおすすめです。

4.潜水士に関するよくある質問

Q.潜水士は、何歳になっても取得できますか?
A 潜水士の資格取得に年齢制限はありません。しかし、警察や消防・海上保安庁で潜水士として働きたい場合は年齢制限があります。

Q.潜水士の事故は、労災扱いになるのでしょうか?
A.はい。仕事中の場合は労災扱いになります。

Q.ダイビングの技術を証明するための資格は、ダイビングライセンスでよいのでしょうか?
A.はい。それでよいでしょう。警察や消防・海上保安庁で潜水士として働いている場合は職歴がダイビング技術の証明になります。

Q.潜水士の試験は、ダイビングをやったことがなくても受験できるでしょうか?
A.はい。可能です。

Q.潜水士の資格だけで就職は可能でしょうか?
A.潜水士の資格にダイビングの経歴があった方が就職には有利です。

5.おわりに

いかがでしたか? 今回は、潜水士についていろいろと解説しました。水中での作業は危険なことも多く、労働災害が発生しやすい職場でもあります。しかし、その分やりがいもあるでしょう。ダイビングが得意で水にかかわる仕事をしたいという方におすすめです。

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