建設機械施工技士試験の勉強におすすめのテキストや過去問活用法は?
2017/12/15
2021/04/07
建築機械施工技士とは、建設機械オペレーターの監督や技術的な指導を行うことができる施工管理技士の一種です。施工管理技士の中では最も歴史があり、唯一2次試験に実技試験があります。他の施工管理技士の試験に比べると合格率が高い一方で、学科試験の勉強方法に悩んでいる人も多いことでしょう。
そこで、今回は建設機械施工技士のテキストや過去問活用方法を中心に、試験の概要や合格する方法を解説します。
この記事を読めば、試験の概要から合格のコツまでよく分かることでしょう。建設機械施工技士の資格取得を目指している人は、ぜひ読んでみてくださいね。
1.建設機械施工技士の基礎知識
はじめに、建設機械施工技士の定義や資格を取得するメリットなどを解説します。どのような資格なのでしょうか?
1-1.建設機械施工技士の定義
建設機械施工技士を取得すれば、建設機械オペレーターの監督や技術的な指導、施工管理・安全管理などを行うことができます。建設機械とは、ブルトーザーやショベルカーなどの総称で、建築工事や土木工事には欠かせません。建設機械オペレーターでも建設現場では重宝されますが、資格を取得すれば工事現場に選任が必要な主任技術者になることが可能です。また、後で詳しく解説しますが、1級建設機械施工技士を取得し、講習を受講すれば主任技術者よりも大規模な建設現場で選任が義務づけられている、監理技術者になることもできます。
1-2.資格の種類
建設機械施工技士には、1級と2級があります。1級は、すべての施工機械を扱う技術者への指導監督業務が行えるほか、監理技術者と主任技術者になることができる資格です。2級は、以下の6種類に分かれています。
- 第1種(ブルドーザー)
- 第2種(油圧ショベル)
- 第3種(モータ・グレーダ)
- 第4種(ロード・ローラー)
- 第5種(アスファルト・フィニッシャ)
- 第6種(アースオーガ)
2級は、取得した種類の建設機械を扱う技術者に対して指導監督業務を行うことが可能です。また、主任技術者の選任を受けられます。1級を取得した方が仕事の幅が広がりますので、ぜひ1級取得を目指して頑張りましょう。
1-3.資格を取得する方法
建設機械施工技士の資格は日本建設機械施工協会が主催する試験を受け、合格すれば取得できます。講習などでは取得できません。試験内容は、1・2級とも学科試験と実地試験であり、学科試験が6月、実地試験が8月下旬~9月上旬にかけての実施されます。なお、学科試験に合格しなければ、実地試験は受けられません。
試験を受けるには、一定期間の実務経験が必要です。実務経験の期間は学歴によって異なりますので、詳しくは協会のホームページを確認してください。ちなみに2級は、大学の指定学科を卒業していれば6か月の実務経験で受験資格が得られます。なので、2級を取得した後でさらに実務経験を積み、1級を取得するケースも珍しくありません。
1-4.試験内容
前述のように、建設機械施工技士の試験が学科試験と実地試験があります。学科試験は、建設機械に関する法律や建設機械を操作するのに必要な知識を問う試験です。
- 土木工学
- 建設機械原動機
- 石油燃料
- 潤滑剤
- 法規
- 選択種の建設機械施工法
1級・2級とも、以上6科目が出題されます。1級の方が出題範囲は広くなっており、より効率的な勉強が必要です。
実地試験は、実際に建築機械の操作を行います。なお、2級を取得している人が1級を受験する場合は、実地試験の一部も免除されるので有利です。
1-5.試験の申し込み方法
建設機械施工技士試験の受験を希望する場合は、日本建設機械施工協会から願書を購入し、実務経験や学歴を証明する書類と共に郵送します。電子申請は受け付けていませんので、時間に余裕をもって申し込みましょう。学科試験と実地試験はそれぞれ全国の主要都市で行われます。ですから、遠方に住んでいる人は宿泊準備もしておきましょう。受験料は1級・2級とも学科が1種ごとに10,100円、実地試験が21,400~27,800円と幅がありますので、申し込む際に間違えないようにしてください。
2.資格を取得するメリット
建設機械施工技士の資格を取得すれば、工事現場で監督業務を行うことができます。昇進や昇給のチャンスもつかみやすくなるでしょう。また、技術の証明にもなるので、転職にも大変有利です。建設機械のオペレーターを一生の仕事にしたいという場合は、ぜひ取得しておきましょう。
3.テキストと過去問の活用方法
この項では、建設機械施工技士の過去問やテキストの活用方法を紹介します。ぜひ、参考にしてください。
3-1.建設機械施工技士の合格率
建設機械施工技士の合格率は、実地試験が1級・2級とも80%以上なのに対し、学科試験は1級が30%前後、2級が56%前後と低くなっています。実地試験は実際に機械を運転する試験なので、仕事で使い慣れている建設機械ならばほぼ合格できるのです。その一方、学科試験は合格に必要な試験を暗記しなければなりません。建設機械施工技士の資格試験を受ける人のほとんどが、仕事をしながら試験勉強をすることでしょう。ですから、効率よく知識を身につけることが大切です。
3-2.過去問とテキストの活用方法
建設機械施工技士の試験勉強は、独学でも可能です。 建設物価調査会が出版している「建設機械施工技術検定問題集」などを購入し、自分のペースで勉強しましょう。なお、建設物価調査会は、建設機械施工技術検定問題集を用いた試験対策講習会も行っています。独学の総仕上げとして参加してみてもいいですね。また、日本建設機械施工協会では2年前くらいまでの試験問題をホームページで解説付きで公開しています。独学で勉強している人は、ぜひくり返し解いてみてください。
4.建設機械施工技士に関するよくある質問
Q.2級建設機械施工技士は、一度に複数の種を受験することはできますか?
A.はい。2種まで受けることができます。
Q.実地試験は事前に勉強することはできませんか?
A.実地試験は工事現場で問題なく機械を操作できていれば、合格できます。また、事前に10分ほど練習ができますので、過剰に心配することはありません。
Q.現在は建設機械オペレーターの仕事をしていなくても、受験は可能ですか?
A.実務経験を証明できれば受験はできます。
Q.実地試験の会場に行くことが難しいのですが、地方試験はないのでしょうか?
A.残念ですが、実地試験の行われる場所は決められており、それ以外では行われません。行くことができなければ不合格です。仕事のスケジュールなどを調整して、現地へ行く算段をつけてください。
Q.学科試験だけ勉強すれば、実地試験はほぼ合格できるでしょうか?
A.実地試験は、法律に沿った適正な運転ができるかどうかを試験されますので、正しい運転方法を身につけておけば大丈夫です。
5.おわりに
今回は建設機械施工技士のテキストや過去問活用方法についてを中心に解説しました。他の施工管理技士に比べると、建設機械施工技士は合格率は高いのですが、一夜漬けで合格できるほど甘い試験ではありません。きちんと計画を立ててテキストを勉強し、過去問をくり返し解くことが大切です。
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