第二種電気工事士の筆記試験の内容は? 実例や試験勉強のコツを紹介
2018/04/27
電気工事士とは、電気工事を行うために必要な資格です。電気工事は、有資格者しか工事を行うことができません。そのため、有資格者は常に一定の需要があり、学生から社会人にまで人気がある資格です。転職や就職に備えて資格を取得しようと考えている人や、資格取得を目指して勉強に励んでいる人もいるでしょう。
今回は、第二種電気工事士の筆記試験内容や試験対策を解説します。
- 第二種電気工事士の筆記試験に関する基礎知識
- 第二種電気工事士の筆記試験実例
- 第二種電気工事士の筆記試験を攻略する方法
- 第二種電気工事士の試験勉強方法
- 第二種電気工事士の筆記試験に関するよくある質問
- おわりに
この記事を読めば、試験勉強の方法についてもよく分かることでしょう。第二種電気工事士の資格取得を目指している人は、ぜひ読んでみてくださいね。
1.第二種電気工事士の筆記試験に関する基礎知識
はじめに、第二種電気工事士の筆記試験内容や出題数、配点などを解説します。
1-1.第二種電気工事士の資格試験とは?
第二種電気工事士の資格試験には、筆記試験と実技試験があります。筆記試験はマークシート方式で50問あり、どの問題も配点は2点です。60点以上の得点で合格となり、実技試験の受験資格を得られます。なお、高校や大学で電気に関する定められた単位を取得している場合や、前年試験を受験し実技試験だけ不合格になった場合は、筆記試験が免除されるので覚えておきましょう。合格率は、平成20年度以降50%台~60%台後半となっています。
1-2.第二種電気工事士の筆記試験の内容
第二種電気工事士の筆記試験では、以下のような内容が出題されます。
- 基礎理論(計算問題が多い)
- 配線設計
- 配線図に関する問題(図記号・施工方法・電線の条件など)
- 電気器具、配線器具に関する問題
- 材料・器具・工具に関する問題
- 電気工事の施工方法
- 一般電気工作物の検査に関する問題
- 法令
かなり範囲が広いように感じられるでしょう。しかし、筆記試験には、工具や測定器などの名称や使い方に関する問題、配線図に関する問題が多く出題される傾向があります。ですから、出題問題が多い分野を中心に勉強をすすめましょう。
1-3.第二種電気工事士の計算問題と暗記問題
筆記試験には、計算問題と暗記問題の両方が出題されます。計算といっても、オームの法則など公式を利用すれば比較的簡単に解ける問題が中心です。ただし、電卓を持ちこむことはできません。すべて手計算で解きましょう。
一方、暗記問題は参考書等で必要な知識を暗記しておかなければ、解くことができません。ですから、一夜漬けで勉強をしても合格は難しいと考えましょう。その反面、電気に関する知識が乏しくても、丸暗記すれば合格ができます。ちなみに、第二種電気工事士の試験問題は計算問題が5~8問程度、42~45問が暗記問題です。
2.第二種電気工事士の筆記試験実例
この項では、筆記問題の問題例を一部ご紹介します。
2-1.第二種電気工事士の計算問題実例
平成26年度上半期の1問目は、「最大値が148Vの正弦波交流電圧の実効値は?」という問題です。また、配線図が記してあり、抵抗や負荷の力率・消費電力等を問う問題も出題されています。このほか、抵抗率を求める公式を問う問題も出されました。ひねった問題はほとんど出題されないので、中学・高校の物理で電気を学んだだけという人でも、勉強していれば問題なく解くことができるでしょう。
2-2.第二種電気工事士の暗記問題実例
暗記問題の中でも出題頻度が高いものは、工具や器具などの写真が掲載されており、用途や名称を答えるものです。また、工事内容が記載され、解答から適切なもの、不適切なものを選ぶ問題が出されることもあります。これらの問題は、前述したように知識を身につけていないと解けません。
2-3.第二種電気工事士の過去問を確認する方法
第二種電気工事士の過去問題は、市販されているほか、電気技術者試験センターのホームページからでも確認ができます。電気工事士の資格に興味がある人は、まずホームページに掲載されている過去問を確認してみましょう。
3.第二種電気工事士の筆記試験を攻略する方法
筆記試験の解答時間は、120分です。最初は計算問題から始まり、最後に配線図の問題が出てきます。この順番はずっと変わっていません。ですから、計算問題に時間をかけすぎてしまうと残りの問題を解く時間がなくなってしまいます。理想は、計算問題に30~35分かけ、残りの問題に70分かける配分です。残りの15分で見直しを行います。なお、前述したように筆記試験はマークシート方式です。計算問題が途中までしか解けなくても、近い数字があればそこをマークしておきましょう。暗記問題も4分の1の確率です。分からないからといって空欄のまま提出してはいけません。試験日が近くなったら、過去問を実際の試験時間で解いてみましょう。時間内にすべての問題を解答できるようにしておけば、大丈夫です。
4.第二種電気工事士の試験勉強方法
この項では、第二種電気工事士の試験勉強方法について解説します。ぜひ、参考にしてください。
4-1.第二種電気工事士は独学で合格できる?
第二種電気工事士は、人気の資格です。ですから、参考書・過去問題がいろいろな出版社から販売されています。高校・大学・専門学校で電気に関する学部を専攻した人や、電気関係の仕事をしている人ならば、独学でも合格に必要な知識が身につくでしょう。しかし、独学では効率的に勉強できない、分からないところがそのままになってしまうという問題もあります。
4-2.1日30分でいいので勉強しよう
社会人で試験に挑戦しようという場合、週末にまとめて勉強しようと思う人もいるでしょう。しかし、人間の集中力には限りがあります。何時間も勉強するより、1日30分勉強した方が、知識が身につきやすいはずです。eラーニングはスマートフォンからも視聴できるので、昼休みや通勤時間なども有効に活用できるでしょう。
5.第二種電気工事士の筆記試験に関するよくある質問
Q.第二種電気工事士と、第一種電気工事士を両方受けることはできますか?
A.同日は無理ですが、電気工事士の試験は年に2回あるので日をずらせば受けることは可能です。ただし、第一種電気工事士は一定期間の実務経験がなければ、免許が交付されません。
Q.一度でも筆記試験に合格したら、ずっと筆記試験は免除になりますか?
A.いいえ、合格した翌年だけです。
Q.点数が60点に満たなくても合格できる年があったと聞きました。
A.平均点が低いと、60点に満たなくても合格できることもあるようですが、絶対ではありません。
Q.電気工事士の試験は年に2回ありますが、2回受験することはできますか?
A.いいえ、電気工事士の試験は年に1度しか受けられません。級が違う試験は受けられます。
Q.電気工事士の筆記試験は、高校生でも合格できるでしょうか?
A.はい。知識を身につけていれば十分に合格できます。
6.おわりに
今回は、第二種電気工事士の筆記試験について解説しました。第二種電気工事士の試験に合格することができれば、もっと上位の資格を狙うことができます。合格率は60%前後と比較的高い試験ですが、油断せずにしっかりと勉強してのぞみましょう。
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